資料93 陶淵明「桃花源記 并詩」
 

 

    桃花源記 并詩       

 

 

                 陶  濳 (陶 淵 明)

 

 

晉太元中武陵人捕魚爲業縁溪行忘路之遠近忽逢桃花林

 

 

夾岸數百歩中無雜樹芳草鮮美落英繽紛漁人甚異之復前 

 

 

行欲窮其林林盡水源便得一山山有小口髣髴若有光便舎

 

 

船從口入初極狹纔通人復行數十歩豁然開朗土地平曠屋

 

 

舎儼然有良田美池桑竹之屬阡陌交通雞犬相聞其中往來

 

 

種作男女衣著悉如外人黄髪垂髫並怡然自樂見漁人乃大

 

 

驚問所從來具答之便要還家設酒殺雞作食村中聞有此人

 

 

咸來問訊自云先世避秦時亂率妻子邑人來此絶境不復出

 

 

焉遂與外人間隔問今是何世乃不知有漢無論魏晉此人一

 

 

一爲具言所聞皆歎惋餘人各復延至其家皆出酒食停數日

 

 

辭去此中人語云不足爲外人道也既出得其船便扶向路處

 

 

處誌之及郡下詣太守説如此太守即遣人隨其往尋向所誌

 

 

遂迷不復得路南陽劉子驥高尚士也聞之欣然規往未果尋

 

 

病終後遂無問津者
 

 

 

 

 

 

嬴氏亂天紀 賢者避其世 黄綺之商山 伊人亦云逝
往迹浸復湮 來逕遂蕪廢 相命肆農耕 日入從所憇
桑竹垂餘蔭 菽稷隨時藝 春蠶收長絲 秋熟靡王税
荒路曖交通 雞犬互鳴吠 俎豆猶古法 衣裳無新製
童孺縱行歌 斑白歡游詣 草榮識節和 木衰和風厲
雖無紀歴志 四時自成歳 怡然有餘樂 于何勞智慧
奇蹤隱五百 一朝敞神界 淳薄既異源 旋復還幽蔽
借問游方士 焉測塵囂外 願言躡輕風 高擧尋吾契

 

 


    (注) 1. 「桃花源記 并詩」の本文は、『中国詩人選集 第4巻 陶淵明』(一海知義・
          注、岩波書店、昭和33年5月20日第1刷発行、昭和46年5月10日第13刷発
          行)によりました。
           ただし、題に「桃花源詩 并記」とあるのを、 岩波文庫『陶淵明全集(下)』
          によって、「桃花源記 并詩」としました。
            また、「桃花源記」の訓点・句読点、段落分け等は省略しました。 
        2. 本文の終わり近くの「扶向路」は、一本には「於向路」に作る由です。
          (それぞれ、「向
(さき)の路(みち)に扶(よ)り」「(向(さき)の路(みち)に於(おい)て」
          と読んでいるようです。)
        3. 詩の21句目の「雖無紀歴志」は、岩波文庫『陶淵明全集(下)』所収の本文
          には、「雖無紀暦誌」となっています。
        4. 資料 35に 陶淵明「五柳先生伝」 があります。
           資料 97に 陶淵明「帰去来辞  并序」 があります。
           資料183に 陶淵明「飲酒  二十首并序」 があります。
        



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