資料630 先春梅記(「景山文詩集」(「景山公御文詩草」)による)



      先春梅記(「景山文詩集」(「景山公御文詩草」)所収)


  先春梅記
兒玉匡忠園中有古梅一株樹圍丈餘髙三丈枝葉
縱横根幹輪囷冰姿玉骨老而逾竒花紅白班色及
花時清香馥郁遠襲人徃歳 先君文公在藩也賞
遊吟詠時爲寛政三年己亥正月十有一日矣匡忠
之宅其父匡次所賜而岡部朝堅舊宅也相傳此樹
佐竹氏之舊物而不知換主幾許歳月荏苒物在人
亡 文公之賞遊在朝堅父朝能時至今三十有七
年匡忠慨然恐其久而事湮滅請予記其事將以刻
石傳之不朽予大嘉其志且也 文公休憩遺愛所
存不可無言遂應其請名之曰先春梅且記其梗槩
以與之係以銘曰
色秀衆樹香掩群芳髙標逈絶老幹屈強一經風詠
漸換星霜遺愛長存千秋彌章


  (注) 1. 上記の「先春梅記」の本文は、国文学研究資料館にある盛岡市中央図書館蔵の写本によりました。表紙に「景山文詩集」とあり、中に「景山文集」と「景山詩集」があります。
「先春梅記」は、11~12/61コマにあります。
   
    2. この本文と蔭山秋穂編注『水戸烈公詩歌文集』との違いは、「岡﨑」がこの本文には「岡部」となっているところだけです。    
    3. 資料629に「「先春梅記碑」の碑文」があります。
資料631に「先春梅記(「景山遺稿」による)」があります。
資料632に「先春梅記(「水戸烈公詩歌文集」による)」があります。「水戸烈公詩歌文集」には、編註者・蔭山秋穂氏による「先春梅記」の書き下し文が付いています。資料632をご覧ください。
   
    4. 「先春梅記」の碑の写真
『顎鬚仙人残日録』(あごひげせんにんざんじつろく)というブログに、長山家から弘道館に寄贈された「先春梅記」の拓本の写真が出ていますので、ご覧ください。
 →『顎鬚仙人残日録』 →「偕楽園開設180年と斉昭公の書」
   
           
           


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