資料256 夏目漱石「博士問題とマードック先生と余」
|
博士問題とマードツク先生と余 夏 目 漱 石 |
|
(注)
1.
「博士問題とマードツク先生と余」の本文は、岩波書店版『漱石全集 第11巻』評論 雜篇(昭和41年10月24日発行)によりました。この本文は評論のところに出ています。
2.
平仮名の「く」を縦に伸ばした形の繰り返し符号は、普通の仮名や漢字を当てて表記しました。(「わざわざ」「ぴしやりぴしやり」「くしやくしや」「延び延び」「とうとう」)
3.
全集巻末の注解から、一部を引用させていただきます。
〇伊豫にゐる一舊友……森円月のこと。
〇マードツク先生……Murdoch, James (1856-1921)イギリスの日本研究家。明治22年来日、中津中学校教師、第一・第四・第七高等学校の英語教師として教鞭をとり、傍ら日本史の研究に従い、のちメルボルン大学の日本学教授となった。明治41年6月14日附野間真綱宛書簡に「マードツクさんは僕の先生だ。近頃でも運動に薪を割つてるかしらん。英国人もあんな人許だと結構だが」とある。
〇日本歴史……マードックの著書 “A History of Japan” 3巻(1903-25)をさす。第1巻は山縣五十雄との共著で、この巻のみ漱石の蔵書中に見える。
4.
マードック
[James Murdoch] =イギリス生れの日本研究者。オーストラリアのジャーナリストとして、1889年(明治22)来日。一高・四高・五高などで教鞭をとる。著「日本史」。(1856-1921) (『広辞苑』第6版による)
5.
夏目漱石の博士号辞退問題に関する資料として、
資料253 夏目漱石「博士号辞退の手紙」2通と「博士問題の成行」(1)(2)
資料255 夏目漱石・講演「道楽と職業」より(博士号関連部分)
があります。
トップページ(目次)へ