(注) | 1. |
上記の「佛説譬喩經」は、『大正新脩大蔵経』第4巻本縁部下(大正13年7月15日、大正一切経刊行会発行)によりました。 これは「国立国会図書館デジタルコレクション」に入っています。ただし、これは個人送信サービス資料なので、これを見るには、国立国会図書館の利用者登録をする必要があります。 国立国会図書館デジタルコレクション →『大正新脩大蔵経』第4巻本縁部下 |
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2. |
文中、「樹有蜂蜜。」のところは、原本に「樹根蜂蜜。」とある「根」を、注によって宋本・元本・明本の「有」と直してあります。 また、頌の中の「急可厭生津」の「急」も、同じく注によって、「象」とあるのを明本によって「急」と直してあります。 |
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3. |
『大正新脩大蔵経』第4巻本縁部下の注によって、本文の他本との異同を示しておきます。 (『大正新脩大蔵経』第4巻 → 他本) 大唐三蔵法師義淨譯 → 宋本・元本・明本「唐三蔵法師義淨奉詔譯」 室羅伐城逝多林給孤獨園 → 明本「室羅筏城逝多林給孤獨園」 樹根蜂蜜 → 宋本・元本・明本「樹有蜂蜜」 蜂螫比邪思 → 明本「蜂蛇比邪思」 象可厭生津 → 明本「急可厭生津」 常爲死王驅 → 明本「常被死生驅」 時勝光王及諸大衆 → 明本「時勝光王及諸天衆」 |
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4. |
トルストイが『我が懺悔』でこの「仏説譬喩経」を引いていることは、よく知られています。 岩波文庫に、原久一郎訳で『懺悔』が出ていますが、現在品切れだそうです。 → 岩波文庫『懺悔』トルストイ著 原久一郎訳(1935年6月15日発行) 岩波書店の紹介文は次の通りです。 『懺悔』は一大回心の記録である。大作『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』を著し名声の絶頂にあったトルストイ(1828ー1910)は、自らの人生の意義について烈しい疑問にとらわれ、これまでの生活・著作・価値観などの一切を否定し、新しい信仰にめざめてゆく。苦悩する自己の姿を赤裸々にさらけだした真摯な魂の軌跡。 〇 なお、この岩波書店の原久一郎訳『懺悔』の、トルストイが「仏説譬喩経」を引いている部分は、次のサイトで見ることができます。 → VIVEKA For All Buddhist Studies →「仏説譬喩経」とは 〇 また、国立国会図書館デジタルコレクション所収の相馬御風訳『我が懺悔』があります。これも、見るには国立国会図書館の利用者登録をする必要があります。 → 国立国会図書館デジタルコレクション → 新潮文庫『我が懺悔』(トルストイ著 相馬御風訳) → 新潮文庫『我が懺悔』の該当部分(16-17/79) 〇 『六大新報』第1209号(昭和2年3月20日発行)の中に、「涅槃の彼岸へ」(谷口乗禅)」が掲載されており、そこにトルストイ全集『我が懺悔』からの「仏説譬喩経」を引いている部分の引用があります。これは個人送信サービス資料なので、これを見るには、国立国会図書館の利用者登録をする必要があります。 → 国立国会図書館デジタルコレクション →『六大新報』第1209号 →「涅槃の彼岸へ」(谷口乗禅) このトルストイの文の翻訳は、細田源吉氏によるものと思われます。 |
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5. |
古い本によったものですが、「仏説譬喩経」の書き下し文が次の資料にあります。 → 資料652 仏説譬喩経(書き下し文) |