資料597 法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘



    法隆寺金堂釋迦三尊像光背銘


法興元卅一年歳次辛巳十二月鬼
前太后崩明年正月廿二日上宮法
皇枕病弗悆干食王后仍以勞疾並
著於床時王后王子等及與諸臣深
懐愁毒共相發願仰依三寶當造釋
像尺寸王身蒙此願力轉病延壽安
住世間若是定業以背世者往登淨
土早昇妙果二月廿一日癸酉王后
即世翌日法皇登遐癸未年三月中
如願敬造釋迦尊像幷侠侍及荘嚴
具竟乘斯微福信道知識現在安穩
出生入死随奉三主紹隆三寶遂共
彼岸普遍六道法界含識得脱苦縁
同趣菩提使司馬鞍首止利佛師造

※ 後から2行目にある「彼岸」の岸は、「土へんに岸」の漢字が使われています。


  (注) 1. これは、奈良県生駒郡斑鳩町にある法隆寺金堂の釈迦三尊像の光背裏面に刻された銘文です。1行14字、全14行(196字)で書かれています。
この銘文については、その真偽について様々な議論があり、後世の追刻とする説もあります。
   
    2. 早稲田大学図書館の「古典籍総合データベース」に「法隆寺諸仏光背銘」があり、ここでこの銘文の拓本の画像が見られます。
 → 早稲田大学図書館「古典籍総合データベース」
  → 「法隆寺諸仏光背銘」
   
    3. 検索すると、この銘文についてのいろいろな解説記事が見られます。    
    4. フリー百科事典『ウィキペディア』に、「法隆寺金堂釈迦三尊像」「法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘」の項があります。
 → 「法隆寺金堂釈迦三尊像」
 → 「法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘」
   
    5. 銘文の訓読について
この銘文の読み方については、ネット上にいくつかの訓読例が出ています。その中から二つほど引いておきます。
1.フリー百科事典『ウィキペディア』の「法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘」の項。
 ここには、「原文・訓読・口語訳」が出ています。
  → 「法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘」

2.新川登亀男教授の「法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘の成り立ち」(国立歴史民俗博物館研究報告 第194集 2015年3月)という論文。(お断り:iPhone や iPad 以外で見る場合は、一旦保存してから、開いて見ることになるようです。)
  → 新川登亀男「法隆寺金堂釈迦三尊像光背銘の成り立ち」
   
           




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