資料648 冬の星座(堀内敬三作詞・文部省唱歌)




      冬の星座       堀内敬三作詞  文部省唱歌

一 木枯らしとだえて
  さゆる空より
  地上に降りしく
  奇(くす)しき光よ
  ものみないこえる
  しじまの中に
  きらめき揺れつつ
  星座はめぐる

二 ほのぼの明かりて
  流るる銀河
  オリオン舞い立ち
  スバルはさざめく
  無窮をゆびさす
  北斗の針と
  きらめき揺れつつ
  星座はめぐる



  (注) 1.  上記の堀内敬三作詞「冬の星座」は、講談社文庫『日本の唱歌 [中]』大正・昭和篇(金田一春彦・安西愛子編。講談社昭和54年7月15日第1刷発行、昭和57年11月30日第2刷発行)によりました。(振り仮名は一部省略しました。)    
    2.  この「冬の星座」は、昭和22年(1947)発行の文部省『中等音楽 1』に掲載されたものです。
 アメリカの作曲家ウイリアム・ヘイス(1837─190)作曲の「Mollie Darling(愛しのモーリー)」の曲に、元の詞とは別に堀内敬三が作詞したものです。
 文庫には、この曲は「早くつぎのような歌詞の「他郷の月(中村秋香作詞)という題で歌われていた曲。よくと悦ぶ父母の君/あれ姉上と駈け来る妹/恋しき我家に嬉しや今/帰ると見しは夢なりけり/宵の時雨は跡なく晴れて/傾く月に雁鳴き渡る/あはれあの雁もまたわがごと/別れや来つるその故郷」とあります。また、「中等音楽 一から三まで三冊で、昭和二十二年七月刊行。日本では昭和二十二年四月から、六三制の実施によって、中学校は義務教育で男女とも三年となり、その新制度のもとに、音楽科も文部省編集による新しい教科書が刊行された(以下、略)」とあります。
   
    3. フリー百科事典『ウィキペディア』に「冬の星座」の項があり、ここに「他郷の月」の歌詞と、「Mollie Darling(愛しのモーリー)」の歌詞が出ています。
 フリー百科事典『ウィキペディア』
  →「冬の星座」(文部省唱歌)
 堀内敬三の項もあります。
  → 堀内敬三
   
           
   





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