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(注) |
1. |
本文は、ワイド版岩波文庫18・森鷗外訳『アンデルセン即興詩人』上巻(1991年1月24日第1刷発行)によりました。原文は勿論、縦書きです。 |
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2. |
森鷗外訳『即興詩人』「わが最初の境界」の初出は、『しがらみ草紙』第38号(明治25年11月)。「わが最初の境遇」として掲載されました。
「隧道、ちご」の初出は、『しがらみ草紙』第40号(明治26年1月)。原文では次章の「美小鬟、即興詩人」と合わせて一章とし、「カタコンベ見学/少年聖歌隊員になる/可愛らしい天使/即興詩人」となっている由です。
『即興詩人』は、明治34年2月発行の『めさまし草』巻之四十九で完結するまで、全38回にわたって断続的に連載されたということです。 |
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3. |
文庫原文の漢字は旧漢字ですが、ここでは概ね常用漢字に改めました。仮名遣いはもとのままです。 |
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4. |
文の地名には二重傍線が、人名には単傍線が付けてありますが、ここでは二重傍線がうまく表示できないので、地名にも単傍線を付けてあることをお断りしておきます。 |
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5. |
文中のルビは、( )に入れて示しました。[
] のルビは原ルビ、( )のルビは、文庫の校訂者(川口朗氏)の振ったルビです。
原ルビ以外のルビの振り方は、校訂者によってさまざまです。川口氏が文庫巻末の「校訂覚書」で述べておられるように、「結局鷗外の読ませたかったように読みとおすのは不可能」ということになるのでしょう。
従って、『新日本古典文学大系 明治編25 森鷗外集』(岩波書店・2004年7月29日第1刷発行)に収録してある『即興詩人』(上巻33章のうち10章分と下巻33章のすべてを収録。本文校訂は須田喜代次氏)の読みに、文庫の読みと違う部分があるのは、止むを得ません。 |
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6. |
上記文庫本の底本は、昭和29年4月岩波書店発行の『鷗外全集』翻訳篇第14巻の本文です。
全集の後記によればその本文は、『即興詩人』縮刷版を底本にし、菊版本(初版から第12版まで)、神代種亮校訂本を参照して校訂したものの由です。 |
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7. |
底本の全集の繰り返し符号を、文庫の本文に入れるにあたって改めてありますが、詳しくは文庫巻末の「校訂覚書」を参照してください。 |
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8. |
森鴎外の『即興詩人』を愛してやまない画家の安野光雅氏が、森鴎外の『即興詩人』が絶版になるのを恐れて同じ本を十組ばかりしまっている、と朝日新聞に書いておられました(平成6(1994)年7月28日夕刊「私の一冊」)。 そこで小生も、岩波文庫の鴎外訳『即興詩人』を2組ほど、しまっておくことにしたのでした。 |
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9. |
安野光雅氏には、『繪本
即興詩人』(講談社・2002年11月6日第1刷発行)というご著書もあります。 |
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10. |
『國語問題協議會電網』というサイトに「音讀の頁」があり、そこで『即興詩人』の音読(音読は後藤百合子氏)を聞くことができます。 → 「音讀 森鴎外『即興詩人』上巻・下巻」
なお、ここで樋口一葉の『十三夜』・『大つごもり』の音読を聞くこともできます。
残念ながら現在は聞けないようです。(2023.10.13) |
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