(注) | 1. |
上記の都良香「富士山記」(『本朝文粋』巻第十二)は、日本古典文学大系69『懐風藻 文華秀麗集 本朝文粹』(小島憲之校注、岩波書店・昭和39年6月5日第1刷発行)所収の本文によりました。 日本古典文学大系の本文には返り点がついていますが、ここではそれを省略しました。また、書き下し文(訓読文)の振り仮名(ルビ)も、一部省いてあります。 |
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2. | 本文の底本は正保5年刊本(8冊本)によったと、凡例にあります。 | ||||
3. |
〇都良香(みやこ・の・よしか)=平安前期の官人・文人。文章(もんじょう)博士。「文徳(もんとく)実録」の編纂に参加。「都氏文集」がある。(834-879) 〇本朝文粋(ほんちょうもんずい)=平安後期の漢詩文集。藤原明衡(あきひら)撰。14巻。弘仁(810-824)年間~長元(1028-1037)年間の詩文432編を、「文選(もんぜん)」の体裁にならって39類に分類・撰集。 〇富士山(ふじさん)=(不二山・不尽山とも書く)静岡・山梨両県の境にそびえる日本第一の高山。富士火山帯にある典型的な円錐状成層火山で、美しい裾野を引き、頂上には深さ220㍍ほどの火口があり、火口壁上では剣ヶ峰が最も高く3776㍍。史上たびたび噴火し、1707年(宝永4)爆裂して宝永山を南東中腹につくってから静止。箱根・伊豆を含んで国立公園に指定。立山・白山と共に日本三霊山の一つ。芙蓉峰(ふようほう)。富士。(以上、『広辞苑』第6版による。) |
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4. | 信州大学附属図書館のホームページに、『近世日本山岳関係データベース』があり、そこで都良香の「富士山記」を画像で見ることができます。これは『富士山記 富士縁起』という写本に収められているものですが、成立は明治時代、筆者・出版社等は記載されていないということです。(ページを拡大して見ることができます。) 信州大学附属図書館 → 『近世日本山岳関係データベース』 → (「富士山記」と入力して検索) → 「富士山記・富士縁起」 |
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5. | 『立正大学文学部論叢』102(1995年9月20日発行)に、小山田和夫教授の「都良香の散文作品をめぐる研究の現状とその問題点の整理 ─『富士山記』を中心として─」という論文が掲載されていて、それを画像で見ることができます。 『立正大学学術機関リポジトリ』で、この論文「都良香の散文作品をめぐる研究の現状とその問題点の整理 ─『富士山記』を中心として─」のpdfをダウンロードして見ます。 |
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