(注) | 1. | 上記の「孟子曰人性之善也猶水之就下也」(告子章句上)、「孟子曰人皆有不忍人之心(「公孫丑章句上」)」の本文は、新釈漢文大系4『孟子』(内野熊三郎著、明治書院・昭和37年6月15日初版発行)によりました。 | |||
2. | 新釈漢文大系本の本文に施してある訓点・句読点・改行等は、これを省略しました。 | ||||
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〇性善説(せいぜんせつ)=人間の本性は善であり仁・義を先天的に具有すると考え、それに基づく道徳による政治を主張した孟子の説。荀子(じゅんし)の性悪説に対立。 (『広辞苑』第6版による。) 〇性善説(せいぜんせつ)=人間は善を行うべき道徳的本性を先天的に具有しており、悪の行為はその本性を汚損・隠蔽することから起こるとする説。正統的儒学の人間観。孟子の首唱。 (『大辞林』第2版による。) |
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4. |
〇孟子(もうし)=(1)中国、戦国時代の思想家。山東鄒すうの人。名は軻、字は子車・子輿。学を孔子の孫の子思の門人に受け、王道主義を以て諸国に遊説したが用いられず、退いて弟子万章らと詩書を序し、孔子の意を祖述して「孟子」7編を作る。その倫理説は性善説に根拠を置き、仁義礼智の徳を発揮するにありとした。(前372~前289) 〇孟子(もうし、古くはモウジとも)=四書の一つ。孟子(1)が孔子の道を祖述して仁義を説き、或いは遊歴の際、諸侯および弟子と問答したことを記した書。梁恵王・公孫丑・滕文公・離婁・万章・告子・尽心の7編から成る。後漢の趙岐が各編を上下に分けて14巻とし、これに注した。また、朱熹の集注がある。 (以上、『広辞苑』第6版による。) 孟子(もうし)=(1)(前372-前289)中国、戦国時代の魯の思想家。名は軻(か)、字(あざな)は子輿(しよ)・子車 。孔子の思想を継承し祖述して「孟子(2)」を残す。諸国を遊説したがいれられず、故郷の鄒(すう)(山東省)で門人の教育にあたった。仁や孝悌を重んずるとともに性善説に基づいた王道政治を説き、富国強兵は覇道であるとして反対した。後世、「孔孟」と並称される。(2)[「もうじ」とも]中国、戦国時代中期の思想書。7編。孟子(1)の言行をその弟子たちが編纂(へんさん)したもの。民生の安定、徳教による感化を中心とする王道政治を主張し、また性善説に基づく道徳論・修養論を展開している。その文章は議論体の古文の模範とされる。四書の一で、儒教の必読書とされた。 (『大辞林』第2版による。) |
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