(注) | 1. | 本文は、新釈漢文大系88『史記 八(列伝一)』(水沢利忠著、明治書院・平成2年2月10日初版発行)によりました。ただし、返り点・句読点は省略しました。 | |||
2. |
底本については、巻頭の「例言」に次のようにあります。 本書は、滝川亀太郎博士著の『史記会注考証』を底本とし、その底本となった同治九年張文虎刊『金陵書局本』及び同治十一年張文虎校刊『史記集解索隠正義札記』と、明治十六年刊有井範平の補標『史記評林』、上海図書集成印書局校印の乾隆十二年版勅校刻二十一史の『欽定史記』、一九五九年七月中華書局刊の『史記』、拙著『史記会注考証校補』などを併せて校訂した。 |
||||
3. |
〇伯夷(はくい)=中国、殷(いん)末・周初の伝説的聖人。孤竹国主の長子。弟の叔斉(しゆくせい)と互いに王位を譲り合って、二人とも国を出奔した。のち、周の武王が殷の紂王(ちゆうおう)を討つ時、弟とともに、臣が君を弑(しい)することの非をいさめたがいれられず、周の天下統一後は周の禄を食(は)むことを恥として首陽山に隠れ、わらびをとって食べ、ついに餓死したという。兄弟は清廉の士の代表とされる。(『大辞林』第二版による) 〇伯夷叔斉(はくい・しゅくせい)=ともに殷(いん)の処士で、伯夷が兄、叔斉が弟。周の武王が殷の紂(ちゆう)王を討つに当たり、臣が君を弑(しい)する不可を説いていさめたが聞き入れられなかった。周が天下を統一すると、その禄を食むことを拒んで首陽山に隠れ、ともに餓死したと伝える。清廉潔白な人のたとえとする。(『広辞苑』第6版による) |
||||
4. | 『国立国会図書館デジタルコレクション』の中に、『国訳漢文大成経子史部第十五巻史記列伝』が収録されており、そこで「伯夷列伝第一」を見る(読む)ことができます。(ただし、『国訳漢文大成』は「送信サービスで閲覧可能」の資料なので、見るためには「利用者登録(本登録)」をする必要があります。) 国訳(5-10/446) 原文(333-334/ 446) また、『増補評點 史記評林 第十六冊』 の「伯夷列伝第一」を見る(読む)こともできます。(これはログインなしで(「利用者登録(本登録)」なしで)読める資料です。) |
||||
5. |
〇天道是か非か=〔史記伯夷伝〕天の与える運命は公平であるというが、本当かどうか疑わしい。 〇天道(てんどう)=(1)天帝の道。超自然の宇宙の道理。 (2)以下、略。(以上、『広辞苑』第6版による。) |
||||