資料100 李白「春夜宴桃李園序」



        春夜宴桃李園序    李 白(李太白)

夫天地者萬物之逆旅光陰者百代之過客而浮生若夢爲歡幾何古人秉燭夜遊良有以也況陽春召我以煙景大塊假我以文章會桃李之芳園序天倫之樂事群季俊秀皆爲惠連吾人詠歌獨慚康樂幽賞未已高談轉清開瓊筵以坐花飛羽觴而醉月不有佳作何之伸雅懷如詩不成罰依金谷酒數



  (注) 1.  本文は新釈漢文大系 16 『古文真宝(後集)』(星川清孝著、明治書院 昭和38年7月20日初版発行、昭和46年5月10日14版発行)によりました。            
    2.  李白(りはく)=盛唐の詩人。四川の人。また砕葉(キルギス共和国のトクマク付近)の生まれともいう。母が太白星(金星)を夢みて生んだので太白を字としたと伝える。号は青蓮(居士)。謫仙人とも称された。酒を好み奇行多く、玄宗の宮廷詩人に招かれたが、高力士らに嫌われて追放される。晩年、王子の反乱に座して流罪となったが途中で恩赦。最後は酔って水中の月を捕らえようとして溺死したという。その詩は天馬行空と称され、絶句と長編古詩を得意とした。杜甫と共に李杜と併称され、詩仙とも呼ばれる。詩文集「李太白集」30巻がある。(701~762)  (『広辞苑』第6版による。)
               
 「詩仙」と「謫仙人」については、上記の新釈漢文大系 16 『古文真宝(後集)』巻末の作者小伝に、「その詩は「天馬空を行く」と形容され、飄飄とした思想、清新華麗な辞句、自由奔放な天才的な詩風と、その人柄に一種の仙風があったので、詩仙の名を得た。賀知章は彼を「謫仙人」(天国から罪によって下界に生まれさせられた神仙)であるといった。」とあります。 
 李白が詩仙といわれるのに対して、杜甫は詩聖と称されています。
   
           
           
           
           


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