(注) | 1. | 本文は新釈漢文大系 16 『古文真宝(後集)』(星川清孝著、明治書院 昭和38年7月20日初版発行、昭和46年5月10日14版発行)によりました。 | |||
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李白(りはく)=盛唐の詩人。四川の人。また砕葉(キルギス共和国のトクマク付近)の生まれともいう。母が太白星(金星)を夢みて生んだので太白を字としたと伝える。号は青蓮(居士)。謫仙人とも称された。酒を好み奇行多く、玄宗の宮廷詩人に招かれたが、高力士らに嫌われて追放される。晩年、王子の反乱に座して流罪となったが途中で恩赦。最後は酔って水中の月を捕らえようとして溺死したという。その詩は天馬行空と称され、絶句と長編古詩を得意とした。杜甫と共に李杜と併称され、詩仙とも呼ばれる。詩文集「李太白集」30巻がある。(701~762) (『広辞苑』第6版による。) 「詩仙」と「謫仙人」については、上記の新釈漢文大系 16 『古文真宝(後集)』巻末の作者小伝に、「その詩は「天馬空を行く」と形容され、飄飄とした思想、清新華麗な辞句、自由奔放な天才的な詩風と、その人柄に一種の仙風があったので、詩仙の名を得た。賀知章は彼を「謫仙人」(天国から罪によって下界に生まれさせられた神仙)であるといった。」とあります。 李白が詩仙といわれるのに対して、杜甫は詩聖と称されています。 |
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